10日ほど前に"How I Met Your Mother"を見終わった。ネットフリックスで1~9シーズンまで。非常に面白かったです。すべての日本人が見るべき。
「ママと恋に落ちるまで」の邦題で日本でもケーブルテレビで放送されていたらしいです。今でも放送されているのかもしれません。
CBSが2005年から2014年、足かけ10年かけて放送したシットコムです。CM抜きで1話20分ぐらいで、全208エピソード。つまり4160分=約69時間半。基本的にはドラマを観ることはほとんどないのですが、日本での放送を見たことがあった嫁さんが「面白い」と言っていたので、英語の勉強になると思って見始めてハマった。
物語は主人公のテッド・モズビーが2030年時点で、ティーンネージャーの子供2人対して「自分がどうやって君たちの母親(ママ)と出会ったか」と語るという設定です。実際の物語自体は2005年から2013年5月25日の2人の出会いの場面まで。ただし登場人物たちの学生時代のエピソードや、ママと出会った後のエピソードもところどころに挟まれます。
各ストーリーの内容は、いってしまえばテッドたち仲良し男女5人組がマンハッタンを舞台に繰り広げる恋愛模様と面白エピソードということになります。ウィキペデイアで、"Known for its unique structure and eccentric humor, How I Met Your Mother has gained a cult following over the years"とされているように、各エピソードのシナリオはよく練られていて、洒落たセリフや思いがけない展開が満載です。で、ジョークは8割が下ネタ。だからと言ってはなんですが、日本人でもよく分かります。子供に説明を求められたら、返答に窮するようなものばかりですが。このほかのジョークは、男女交際あるある、学生生活あるある、酔っ払いあるある、親子あるある、社会人あるある、子育てあるある、夫婦あるある、カナダあるある、懐かしのテレビ番組あるある、スターウォーズあるあるって感じですかね。懐かしのテレビあるあるは、正直よく分からないですが、ある意味勉強になります。
最初の設定では5人のうち幼稚園の先生のリリー・オールドリンと弁護士志望のマーシャル・エリクソンが鉄板のカップル。バーニー・スティンソンはバーでナンパを繰り返す遊び人。テッドはカナダからニューヨークに来たばかりのロビン・シュバツキーに一目惚れします。ここにサブキャラクターたちが加わって、くっついたり、はなれたり、くっついたり、はなれたり、くっついたり、はなれたりして、テッドとママとの出会いまで物語が続きます。
観る側の関心は「結局、テッドと結婚するママって誰なの?」っていうところなんですが、2030年の時点のテッドは子供たちに対してロビンのことを「ロビンおばさん(Aunt Robin)」と呼んでいるので、どうも「ロビン=ママ」ではないようです。じゃぁ、誰なんだってことですよね。物語が進展していくと、やっぱり「テッドとロビンが結婚するしかしかありえなんじゃないか」と思える展開もあるし、「テッドとロビンが結ばれることはありえないな」と思えるような展開も出てきます。
こうしたシリーズ全体の構成上、私なんかは「ママと出会った瞬間に物語は終わってしまうから、テッドとママの間のドラマが十分に描かれないんじゃないか」なんて心配していたんですが、そんなことは心配しなくて良かったです。ママとの出会いのシーンへの複線はシーズン3ぐらいから少しずつ引かれ始め、シーズン6ぐらいからはあからさまに引かれ出して、シーズン9では複線を見事に回収していきます。出会いのシーンなんてね、悶絶ものですよ。この構成は最初から決められていたんでしょうか。それとも適当に引いた複線を強引に改修したんでしょうか。いずれにしても悶絶ものであることに変わりはないですが。
エンディングには賛否両論あったようですが、あれは観る側が好きなように納得すればいいんじゃないでしょうか。作品の評価を落とすものではないと思います。
私のような40代のおっさんがマンハッタンを舞台にした男女5人の恋愛ドラマをみるなんていうのは気持ちが悪いかもしれませんが、テッドたちとほぼ同世代であるだけに楽しめる部分が多かったと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿