2018年12月2日日曜日

正解は強攻策

No.90

私は様々な困難に直面したとき、あきらめるか、強行するかの判断で切り抜けようとする習性がある。

今日もそうだ。朝、起きると、通勤時に使っているiPodを充電するのを忘れていたことに気付いた。昨日の夜の段階で、「電池が少なくなっているから充電しなくちゃな」と思っていたのに、すっかり忘れていたのだ。

この時、私の頭に浮かんだ選択肢は2つ。「今日はiPodを使うのをあきらめる」と「気にせず使う。途中で電池が切れたら仕方ない」だ。私はほとんど強攻策をとる方向で決断を下しつつあった。

しかしそんなことを考えていると、ヨメが「今から家を出るまでの間、充電すれば?」と声をかけてくれた。そうだ。全く正しい意見だ。起きてから家を出るまでは1時間以上ある。今日1日分ぐらいの充電は可能だろう。「すぐにあきらめたり、強行したりしちゃだめだな」「ヨメもたまには良い事を言うな」と大いに感動して、iPodを充電器に差し込んだ。おかげで今、私のiPodの電池は満タンになっている。

ただ、惜しむらくは、私は家を出るときにiPodを持ち出すのを忘れてしまった。

強攻策が正解だったような気もするが、あえて結論は出さずにおきたい。


2005/11/10

あかなかyか

No.89

ひらがなの「あ」と「な」は似ている。

急いでメモした字をみて、「あ」か「な」か分からないことがよくある。文脈をみれば、大体どちらかか分かりそうなものだが、文末にあるなんだか不明瞭な二文字が、「あり」なのか「ない」なのかの判断はなかなか難しいものだ。どちらでも意味が通じるけれど、意味は正反対になるという恐ろしさがある。

そんなことを考えながら自分の字を見ていると、だんだん、その「あ」か「な」か分からない字が、筆記体の「y」にも見えてくるから不思議だ。

大事な話を聞くときは、メモなんか取らずにしっかり聞くことに専念するのが正解だと思う。


2005/11/9

持病

No.88

口内炎が持病になっている。

今年の夏ぐらいからだろうか。口内炎のできる数が増えた。昔はせいぜい1つか2つぐらいだったのに、今は3つぐらいできる。しかも治りは遅い。さらに治ったと思ったら、またすぐに新しい口内炎ができる。地味な症状だが、結構不愉快だ。

ただ、地味な症状なだけに、治療法とかも確立されていないと思う。ビタミンを採れとか言われるので、なるだけ食事に気をつけたりするが、結局、3日ぐらいは口内炎に悩まされる。別に食事に気をつけなくても、3日もあれば治るのではないか。

果たして、口内炎の特効薬とか、絶対に1日で治る治療法とかはあるのだろうか。このまま、口内炎に悩まされる人生を送ることになるのだろうか。

製薬会社には、風邪薬や水虫の薬もいいが、口内炎の薬についてもしっかり研究すべきだと言いたい。


2005/11/8

腕時計の価格

No.87

高級そうな腕時計をつけている人を見ると、ひいてしまう。

以前、仕事の相手先の人がブルガリの時計をつけていた。BVLGARIと書いてあった。多分、間違いない。イメージ的には数十万円するシロモノだ。それを見た瞬間、その人がすごく遠い存在に感じた。「あ。お金持ちなんだ」と。

きっとその人に腕時計について話を振れば、「いやいや。大したもんじゃないんですよ」とか、「思い切って買ったんですよ」とか何とか言ったのだと思う。実際、そうだろう。別にIT長者とか、超お金持ちの息子とかそういう人ではなかったので、そんなにお金持ちであるわけではないのだが、高級腕時計がもたらす印象は強い。ついつい卑屈な気分になる。

世の中の人はどのぐらいの価格の腕時計をしているものなのだろう。

サラリーマン社会において、「その時計いくらですか?」と尋ねることは、密かなタブーだと思うので、誰か代わりに調査してくれないだろうか。


2005/11/7

反ビッグバン

No.86

宇宙の起源はビッグバンにあるという。遠い昔、ある1点で起こった爆発から宇宙空間の膨張が進み、現在でもその膨張は続いているという説だ。

ただ、そんな説は何も説明していない。宇宙の起源はビッグバンだといわれても、次の瞬間にはビッグバンが起こる前には何があったのかという疑問が沸いて来ることは確実だからだ。あと、今でも宇宙の膨張が続いているなら、その膨張の外側には何があるのかも知りたくなる。でも、その疑問に答えが出たとしても、その次の瞬間には、「宇宙の外側にある何かの外側には何があるのか」という疑問が浮かんでくることも確実だ。当然、その次の疑問も想定されるわけで、そう考えていくと際限がない。

分かった。こんなことを考えるのはきっと無駄なんだ。

もし私が「宇宙の外側には何があるのか」と聞かれれば、「行けば分かる」と答えたい。


2005/11/4

自動改札機の悪魔

No.85

自動改札機には魔物が棲んでいる。

電車を降りた乗客が順番に自動改札機をすり抜けていく。私だって通常ならこの自動改札機に惑わされることはないが、問題は自分の前の人がひっかかった時だ。ひっかかった本人は、「あ。乗り越し分の清算を忘れていた」なんて思いながら、その場を立ち去ればいいが、すぐに切符を入れられない状態のままで放置された私には大きな問題が生じる。

「前の人に続いて、隣の自動改札機の列に割り込むべきか」
「否。それでは隣の列の秩序を乱してしまうことになる」
「その場で立ち尽くして、自動改札機が切符を入れられる状態になるのを待つか」
「否。それではまるで、私がトラブルを起こして後続に迷惑をかけているみたいではないか」

そんなことで悩んでいるうちに、後続の列から隣の列に移る輩が出てくる。そいつにつられて、私が並んでいる列は人が少なくなる一方だ。

「先頭で待ち続けている私は的確に状況を判断できない愚か者だと思われているのではないだろうか」
「否。こういう時こそ泰然自若であることを心がけて、静かに時を待つのが一番なのではないか」
「否。むしろこういう時こそスムーズに隣の列に移るのが大人のたしなみ」
「否。それでは、最初から隣の列に移ればよかったことになる。隣の列の秩序を乱さないという最初の心がけを尊重すべきだ」
「あぁっ。でも後続の視線に耐えられない」

悩んだ末に隣の列に移ろうと決めた瞬間、自動改札機が受け入れ可能な状態となる。

「ここで引き返して何食わぬ顔で元の自動改札機を通るか」
「否。それではあまりに自分勝手ではないか。自分の判断に責任をとるべきなのではないか」
「こんなどちらの列に並んでいるともいえない中途半端な場所で立ち止まっていては、混乱を拡大してしまう」
「早く決断しなければ。早く決断しなければ。視線が。視線がぁぁ」

この間3秒ぐらいだろうか。否。5秒?10秒? あぁ、また惑わされている。

悪魔め。


2005/11/2

海外でモテる方法

No.84

海外でモテる方法を思いついた。

日本人が外国人を見てカッコイイと思うのは、いかにも外国人だからだ。背が高くて金髪だったり、黒人でマッチョだったり、そういうところがカッコイイ。男からみても、「あぁ、外国人には敵わないな」と思わされるものだ。逆に日本人らしくなってしまった外国人はカッコよくない。デーブ・スペクターとか、ダニエル・カールとかはきっとモテないと思う。

だから日本人も外国に行ったら、いかにも日本人らしく振舞うことが大事だ。アメリカに行っても、アメリカ人のように、やたら自己主張したりせず、黙って人の話を聞いてにっこりと微笑む。そのうえでさりげなく意味深な言葉をひとつかふたつほど発して、決して「いてもいなくてもいい奴」とは思わせない。そんなことを続けているうちに、「オー、ジャパニーズ ゼン」とか言われて、モテるのではないだろうか。実際の日本人はどうだとかいう話ではない。外国人のなかにある「カッコイイ日本人像」にあわせてやることが大事だ。なかには騙される女性がいてもいいのではないか。

外国に行って、外国人と同じフィールドで戦うのは不利だ。海外で生活する予定がある人には、英語よりも「ゼン」や「カラテ」を習得してから行く方がいいと忠告したい。


2005/11/1

レジ選び

No.83

レジの選択が苦手だ。

スーパーなどでカゴに商品を入れた後、レジに並ぶ。どのレジに並べば、清算が早く終わるかを見極めることは買い手の腕の見せ所だ。レジ係の顔まで覚えて、どのレジ係が作業が早く、どのレジ係の作業が遅いかを見極めている主婦もいるという。

私の場合は全くこの手の才能がないと言っていい。一応は選ぶ。時には途中で判断を変更して、一度並んだ列から別の列に並び変えたりもするが、かなり高い確率で裏目に出る。いつだったかは、何かの切符を買おうときに慎重に選んで並んだ列で、3人前が外国人だったこともある。こんな分かりやすいヒントがあるのに見抜けないとは、つくづく見る目がないと、絶望的な気分になった。

そんな風だから、最近は一番近くにあるレジに並んだりもするが、やっぱり他より遅い気がする。もしかしたら、他の列の進み具合ばかり気にしている心に問題があるのかもしれない。


2005/10/31

クールビズ

No.82

小学生のころ、1年中ランニングシャツと半ズボンで過ごしている奴がいた。

冬場になれば、寒くないはずはないのだが、本人は決して寒いと言わない。おそらく、家庭の方針でそうやって育てられて来たのだろう。本人は1年中そんな格好をしていることを、少し誇らしく思っているようでもあった。一緒に遊んでいて明るく楽しい性格の奴でもあったし、友達としては何の問題もない。

ただ、なんとも言えない違和感はぬぐいきれない。子供ながらに「あいつは普通じゃない」と気付いていた。

10月も終わろうとしているなか、クールビスを貫いている私は周囲の目にどのように映っているのだろうか。ちょっと心配になってきた。


2005/10/27

ハロウィン

No.81

ハロウィンって、どう盛り上がればいいのだろう。

この季節になると、テーマパークとか飲食店とかでハロウィン的なイベントがある。スーパーなんかでもハロウィン的な飾りが置かれていたりして、「ああハロウィンだな」とは思う。

ただ、ハロウィンだと言われても、何をしたらいいか分からない。カボチャをくりぬいて飾りを作ったりするようだが、あんなタイプのカボチャは八百屋では売っていないのではないか。あと、仮装して近所の家にお菓子をもらいに行ったりもするようだが、いい大人がそんなことをしたら、警察に通報されてしまうのがオチだ。

私ができることといえば、晩御飯にカボチャの煮つけを食べるぐらいのような気がする。まったく盛り上がる気がしない。


2005/10/26