No.32
料理の元祖を名乗っている店がある。
親子丼とかカツカレーとかハヤシライスとか、元祖と名乗られると、なんとなく美味しいような気がしてくる。「創業者の○○が大正○年に…」といったようなうんちくが店内で紹介されていたりすると、美味しい気分がプラスされる。多少値段が高くても許せる気になるものだ。
そう思って「元祖焼き鳥」という看板を掲げた店に入ったら、実に普通の焼き鳥屋だった。味はそれなりに美味しいが、店内にうんちくはない。そもそも、鳥肉を串に刺して焼くだけの料理なんだから、大昔からあったって不思議じゃないのに、「元祖」を名乗っているあたりが胡散臭い。店員の対応がやたらと遅いこともあって、どんどん不信感が高まる。普通の焼き鳥屋なら許せるような、ちょっとしたことでも気にさわる。
自己PRの看板が逆効果になるケースがあることをふまえ、謙虚に暮らしていこうと思う。
2005/8/8
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