共和党のミッチ・マコネル上院院内総務の自伝”The Long Game”を読んだ。5月31日発売。以前、民主党のハリー・リード上院院内総務の自伝"The Good Fight: Hard Lessons from Searchlight to Washington"を読んだときから、マコネルさんの本も読んでみたいと思っていたので、待望の新刊だったわけです。マニアックな話ですが。
リードさんの本は、自分の子供時代の友人や学校の先生たちについて事細かな描写や分析があったり、弁護士時代のエピソードなんかはミステリ風にも読めたりして、なかなか楽しめました。上院院内幹事になってからの議会工作についても、「あの議員はこんなポストを要求した」なんていう話を盛り込んだり、法案に賛成した議員と反対した議員の名前を羅列したりしてあった。なんか冒険譚っていう感じです。ただ、その分、「このリードさんはどうして政治家になりたかったのだろう」とか「なんで民主党なんだろう」なんていう感じがしたのも事実で、全体的に「リードさんは根っからのケンカ屋で、政策云々よりは勝ちたいっていうだけの政治家なんじゃないか」という印象を持ちました。
これに対してマコネルさんの本は、比較的あっさりしています。他人に対する評価はそれほど多くなくて、基本的には自分の行動や政治の流れを時系列で追いながら、そのときの思いとか分析とか自分の理念とかを書き綴っていくという内容です。だから、面白くないっちゃぁ面白くないんですが、「共和党の本流の人たちっていうのはこういう者の考え方なのか」とか「リードさんとは随分違うな」と思うと、それはそれで面白いです。
ただ、このマコネルさんが口を極めて批判している対象が3つあります。一人目はオバマ大統領。次がオバマ大統領在任中にオバマケア撤廃を強硬に訴えるような共和党内の勢力。最後がリードさんです。
オバマさんについては、ほとんど生理的に嫌いといった印象を受けます。もう、何から何まで気に入らない。誰かからオバマ評を尋ねられた際には、いつでもこのように答えるそうです。
“He’s no different in private than in public. He’s like the kid in your class who exerts a hell of a lot of effort making sure everyone thinks he’s the smartest one in the room. He talks down to people, whether in a meeting room among colleagues in the White House or addressing the nation.”
政治上の立場的にも全く違います。
“He has a bold progressive agenda, and if he can’t get what he wants through the legislative branch, he’ll work to do so through the bureaucracy.”
“Knowing I could do little to change this perspective on things, my goal has been to stop him when I think he’s pushing ideas that are bad for the country.”
それだけに2010年にオバマケア関連法が上院共和党の40議員から1人の賛成も得ずに成立したことへの怒りは大きかったそうです。無念さに涙を流したとうい描写も出てくる。ただ、共和党議員が団結できたことには達成感もあったとのこと。
2011年の債務上限引き上げをめぐるオバマ大統領との噛み合わない感じも面白いです。2010年の中間選挙で下院を奪還した共和党としては債務上限引き上げをするなら、歳出削減とセットでなければならないという立場。マコネルさんは下院は共和党がとったんだから、それぐらいの歩み寄りは当然だろうと思うわけです。でも、オバマ大統領との協議は上手くいかない。オバマ大統領は協議の場でいかに自分の立場が正しくて、共和党の立場が間違っているかを長々と語り始めて、相手に自分の主張を受け入れさせようとするわけです。マコネルさんは「私だったら、民主党との交渉の場で、いかにリベラリズムに瑕疵があるかを語るようなことは生産的だとは思わない。そんなことは相手の立場を尊重していないだけでなく、ただの時間の無駄だ」としています。
ベイナー下院議長はオバマ氏からの電話を受けても、受話器を机に置いて、別の誰かと会話をしていたそうです。マコネルさんは「自分はそこまではしていないが、テレビで野球の試合をみていたことはあった」なんて書いています。
で、結局、オバマ大統領は交渉をバイデン副大統領に丸投げすることが多かった。バイデンさんといえば長話というエピソードはこの本でも面白おかしく書かれていて、「時間を尋ねたら、時計の作り方から話し出すような男」だとのこと。でもそのうえで「彼は話すだけの男ではなく、相手の話に耳を傾けることもできる男だ」とも評価しています。
“Joe, on the other hand, made no effort to convince me that I was wrong, or that I held an incorrect view of the world. He took my politics as a given, and I did the same, which was what allowed us to successfully negotiate when it came to our discussion on taxes in 2010.”
で、このマコネルさんとバイデンさんのディールがBudget Control Act of 2011につながる。裁量的歳出を10年間で900ビリオンドル削減し、共和党6人、民主党6人の”super committee”を作って、追加的な1.2トリリオンドルの昨年についても協議するという内容です。で、債務上限は引き上げる。これこそが「ディール」だというマコネルさんのドヤ顔が浮かびます。
一方、共和党強硬派に対する批判も、オバマ氏への怒りと表裏一体な気がします。「現実を無視したような主張をして、アメリカを混乱に陥れるなよ」っていう感じですね。2013年の財政の崖や政府機関閉鎖をめぐる協議に臨む際の心境については、
“Speaker Boehner and I were prepared to fight for the Bush-era tax cuts to extend to all Americans on a permanent basis, but we also had to be realistic. A cornerstone of Obama’s reelection campaign was the promise to increase taxes on the wealthy. It was not possible that the Democratic-controlled Senate would pass the bill we wanted --- a bill that was in direct opposition to Obama’s promise --- or that Obama would sign it.”
と振り返ります。
こういうとき共和党の強硬派は「指導部は生ぬるい」なんて批判して、予備選で現職候補に対抗馬を立てたりする。でも、その対抗馬は例え予備選に勝ったとしても、本選では民主党候補に勝てる見込みがないことも多く、そんなことしたって共和党の不利に働くだけだったりするわけです。そもそもオバマ大統領が拒否権をもっているのに、「オバマケアを撤廃する」なんていう公約を掲げたって、それは有権者をミスリードするだけじゃないかというわけですね。
“These groups convinced people that the only acceptable outcome was getting exactly what they wanted, when those things were, at a time when Democrats held the White House and at least one house of Congress, impossible to get.”
“So telling Republican primary voters they should settle for nothing less than ensuring that Obamacare is repealed was selling an impossible idea.”
なかでもサウスカロライナ州選出のJim DeMint議員への批判は厳しいです。一方で、テッド・クルーズ上院議員の名前は一度も出てきません。つまんないの。
あと、リードさんについては「好きだし、個人的に憎しみを抱いているわけじゃない」としています。ただ、
“But Harry is rhetorically challenged. If a scalpel will work, he picks up a meat-ax. He also has a Dr. Jekyll and Mr. Hyde personality. In person, Harry is thoughtfull, friendly and funny. But as soon as the cameras turn on or he’s offered a microphone, he becomes bombastic and unreasonable, spouting things that are both nasty and often untrue, forcing him to then later apologize.”
と評しています。わはは。分かるような気がしますね。やっぱりケンカ屋のイメージです。
でも、リードさんが上院院内幹事時代の大勝利として生々しく描写した2000年の選挙で民主党と共和党の議席が50対50になったけど、共和党の上院議員が無所属に寝返った結果、民主党が多数派になった件については、
“Democrat Tom Daschle, who had become majority leader the previous June as a result of Jim Jeffords’s switch from Republican to Independent, announced that the Senate would convene the next day.”
とほんの一言触れているだけです。
2013年にリードさんが行使した核オプションについても、事実関係を述べているだけ。舞台裏の描写とかはないです。つまんないの。まぁ、マコネルさんにすれば大敗ですから、無理もないですけど。
“The Long Game”というタイトルは、従軍経験があるお父さんがアイゼンハワー支持者だったことをきっかけに、14歳だった1956年の共和党党大会の様子をみて共和党の理念に共感するようになって、高校時代、大学、ロースクールと学生代表を務め、インターンとして仕えたことがあるJohn Sherman Cooper上院議員に憧れて上院議員を志し、準備に準備を重ねて上院議員になった1985年に多数派の上院院内総務になると決意し、辛抱に辛抱を重ねて2014年になってようやくその夢を実現させたというマコネルさんの生き様を表しているものです。
院内幹事や院内総務に立候補したときは、ポケットに全議員の名前を書いたカードをしのばせて、「あなたに投票する」と確約した議員にチェックを入れていって票を固めていったそうです。「あなたは良い院内総務になるでしょうね」なんていう返事をする議員には、「じゃぁ、私に投票してくれますか」と詰める。そこで「イエス」と答えなければ、固めた票としてはカウントしないとのこと。渋い。マコネルさんは政治マンガでは「カメ」として描かれることが多いですが、まさにそういう粘りが信条の政治家なんでしょう。
その他のエピソードもいろいろとあります。
ゴールドウォーターについては大学時代の1962年に一緒に撮った写真を今でも執務室に飾っているほどで「政治的なヒーロー」の一人だそうです。ただ、ゴールドウォーターが1964年の公民権法案に反対票を投じたことに失望して、その年の大統領選ではリンドン・ジョンソンに投票したとのこと。
現職を僅差で破って上院議員に初当選した1984年の選挙ではロジャー・アイルズの世話になったそうです。効果的なテレビ広告を作ってくれた。
政治資金規制については、有権者の表現の自由を奪うものだとして徹底的に反対してきたそうです。
“Despite the argument offered by the Left, limiting a candidate’s speech does not level the playing field, it does the opposite. Like trying to place a rock on Jell-O, pushing down on one type of speech just raises that speech elsewhere, allowing someone else to control the discourse --- the press, the billionaire, the special interests, the incumbent. On more personal level, my first run for the Senate brought these issues to light in a concrete way. I never would have been able to win my race if there had been a limit on the amount of money I could raise and spend. ”
わはは。なるほど。
あと、第二次世界大戦当時、子供だったマコネルさんの日本に対する原爆投下時の感慨が面白い。マコネルさんのお父さんは欧州戦線から戻ってきて、次は太平洋戦線に向かう予定だったタイミングでの原爆投下だったそうで、
“But to the substantial relief of our family, President Truman dropped the A-bomb on Japan. Knowing the potential suffering this saved my dad, and the great number of lives spared by bringing an end to the war, there’s never been any second thoughts in our family about the wisdom of that decision.”
と振り返っています。そりゃ、そうだわな。戦争なんてやるもんじゃないですね。
それとどうでもいい話ですが、マコネルさんが子供時代、何度も近所の大柄な子供にいじめられているのを目撃したお父さんから「殴り返せ」と言われて、勇気を振り絞ってケンカしたら、勝ったというエピソードが出てきます。
この手のエピソードは、これまでに読んだ米国人のほとんどの自伝に出てくるような気がします。だから真偽のほどは眉唾な気もするのですが、米国人としては大好きな類いの逸話なんでしょうね。
ということで、結構面白かったですね。マコネルさんはいい人だと思います。
2016年7月14日木曜日
2016年6月17日金曜日
"Stories of Your Life and Others"
"Stories Of Your Life and Others"を読んだ。テッド・チャンのSF短編集です。随分と前に日本で話題になったころ、日本語で読んだことがあります。ケン・リュウさんが"The Paper Menagerie and other stories"の後書きで、"The Man Who Ended History: A Documentary"は、テッド・チャンの"Liking What You See: A Documentary"を読んで着想を得たと書いていたので、「どんな話だったかなぁ」と思って読み直してみることにしました。
SFはあまり読まないので、日本語で読んだとき「SF作家っていうのはすごいことを考えるもんだなぁ」と感心したのを覚えています。なかなか難解なところもあったので、英語できちんと読めるものかどうか不安だったのですが、英語でも楽しむことができました。まぁ、日本語で一度読んだことがあるから、当たり前っちゃぁ当たり前ですが。
収録作品は、
Tower of Babylon(バビロンの塔)
Understand(理解)
Division by Zero(ゼロで割る)
Story of Your Life(あなたの人生の物語)
Seventy-Two Letters(七十二文字)
The Evolution of Human Science(人類科学の進化)
Hell is the Absence of God(地獄とは神の不在なり)
Liking What You See: A Documentary(顔の美醜について:ドキュメンタリー)
の8本。日本語版と同じです。
いずれも面白いですが、やっぱり"Story of Your Life"が面白いですね。「SF作家っていうのはすごいことを考えるもんだなぁ」と思ったのはこの作品で、異星人との交流、人類とは全く異なる思考方法といったテーマを言語学の知識を元にして書かれています。あと、信仰を扱った"Hell is the Absence of God"も好きです。"Seventy-Two Letters"は遺伝子とかオートマタとかを扱った作品ですが、これはフィクション上の設定を理解するのが難しかった。"Understand"は特殊なホルモンの効果で頭脳がめちゃくちゃハイスペックになった男性の話。最終的にはサイキックバトルになります。"Liking What You See: A Documentary"は顔の美醜を判断できなくなる脳への措置が現実になった世界の話。外見至上主義"Lookism"への批判から、こうした技術が導入されようとしているっていう設定で、面白いんですが、「まぁ、そんなに真剣に考えるほどのことでもないかな」とも思いました。
チャンさんはニューヨーク州生まれの中国系米国人。中国生まれのリュウさんとはバックグラウンドが違います。リュウさんのような漢字とか東アジアの歴史をモチーフにした作品はありません。本業はテクニカルライターだそうです。書くべき題材が見つからなければ小説は書かない主義で、寡作だとのこと。そりゃ、面白い話ばかりになりますわな。
"Story of Your Life"は"Arrival"というタイトルで映画化が進んでいます。英国では11月に公開。米国は未定なのでしょうか。(参照)例の"Heptapod B"をどう表現するんでしょうかね。
SFはあまり読まないので、日本語で読んだとき「SF作家っていうのはすごいことを考えるもんだなぁ」と感心したのを覚えています。なかなか難解なところもあったので、英語できちんと読めるものかどうか不安だったのですが、英語でも楽しむことができました。まぁ、日本語で一度読んだことがあるから、当たり前っちゃぁ当たり前ですが。
収録作品は、
Tower of Babylon(バビロンの塔)
Understand(理解)
Division by Zero(ゼロで割る)
Story of Your Life(あなたの人生の物語)
Seventy-Two Letters(七十二文字)
The Evolution of Human Science(人類科学の進化)
Hell is the Absence of God(地獄とは神の不在なり)
Liking What You See: A Documentary(顔の美醜について:ドキュメンタリー)
の8本。日本語版と同じです。
いずれも面白いですが、やっぱり"Story of Your Life"が面白いですね。「SF作家っていうのはすごいことを考えるもんだなぁ」と思ったのはこの作品で、異星人との交流、人類とは全く異なる思考方法といったテーマを言語学の知識を元にして書かれています。あと、信仰を扱った"Hell is the Absence of God"も好きです。"Seventy-Two Letters"は遺伝子とかオートマタとかを扱った作品ですが、これはフィクション上の設定を理解するのが難しかった。"Understand"は特殊なホルモンの効果で頭脳がめちゃくちゃハイスペックになった男性の話。最終的にはサイキックバトルになります。"Liking What You See: A Documentary"は顔の美醜を判断できなくなる脳への措置が現実になった世界の話。外見至上主義"Lookism"への批判から、こうした技術が導入されようとしているっていう設定で、面白いんですが、「まぁ、そんなに真剣に考えるほどのことでもないかな」とも思いました。
チャンさんはニューヨーク州生まれの中国系米国人。中国生まれのリュウさんとはバックグラウンドが違います。リュウさんのような漢字とか東アジアの歴史をモチーフにした作品はありません。本業はテクニカルライターだそうです。書くべき題材が見つからなければ小説は書かない主義で、寡作だとのこと。そりゃ、面白い話ばかりになりますわな。
"Story of Your Life"は"Arrival"というタイトルで映画化が進んでいます。英国では11月に公開。米国は未定なのでしょうか。(参照)例の"Heptapod B"をどう表現するんでしょうかね。
2016年5月13日金曜日
"The Paper Menagerie and other stories"
"The Paper Menagerie and other stories"を読んだ。中国出身のSF・ファンタジー作家、Ken Liu(ケン・リュウ)の短編集です。米国版は2016年3月出版。日本版の短編集「紙の動物園」は2015年4月に出ています。短編集ですから、それぞれの作品はそれより先に発表されていて、日本の方で先に短編集が出たってことなんでしょうね。
表題作の"The Paper Menagerie"は2011年発表。この年のヒューゴー賞ショート・ストーリー部門、ネビュラ賞ショート・ストーリー部門、世界幻想文学大賞短編部門賞の三冠を獲得しました。これが日本のSFマガジン2013年3月号に掲載されています。
いつもチェックしている前川淳という折り紙作家のブログで2014年6月と2015年5月に「紙の動物園」が紹介されていて、読んでみたいなと思っていました。そしたら英語の短編集も最近になって出たということで、早速購入してみた次第です。
日本語版、英語版とも15編の収録ですが、作品は異なっています。同じなのは7作品。
The Paper Menagerie(紙の動物園)
Good Hunting(良い狩りを)
Mono No Aware(もののあわれ)
A Brief History of The Trans-Pacific Tunnel(太平洋横断海底トンネル小史)
The Waves(波)
The Bookmaking Habits of Select Species(選抜宇宙種族の本づくり習性)
The Literomancer(文字占い師)
英語版だけに載っている8作品は以下の通り。
State Change
The Perfect Match
Simulacrum
The Regular
An Advanced Readers' Picture Book of Comparative Cognition
All the Flavors
The Litigation Master and the Monkey King
The Man Who Ended History: A Documentary
どの作品も面白いです。
日本語版と共通作品のなかでは、「紙の動物園」「もののあわれ」「波」「文字占い師」、
英語版のみの作品のなかでは、
インターネットの検索を牛耳る企業による情報統制が常態化した社会を描く"The Perfect Match"
サイボーグ化した中国系米国人の女性のアクション活劇"The Regular"、
19世紀のゴールドラッシュで西海岸にやってきた中国人労働者の集団と三国志の関羽雲長のストーリーをごちゃませにした"All the Flavors"、
不都合な歴史を押し隠そうとする清王朝とそれに抵抗する詭弁家の男の話を西遊記で味付けした"The Litigation Master and the Monkey King"、
意識だけをタイムトリップさせて過去を観察する技術を開発した日系女性物理学者と、その夫で第二次世界大戦中の日本の731部隊の実体を世に知らしめようとする歴史家の男性の行動をとりあげながら、歴史と現在の関係性について考察した"The Man Who Ended History: A Documentary"
なんかが印象的です。
ケン・リュウさんは中国の甘粛省蘭州市生まれで11歳で渡米したということです。中国、台湾、日本の文化や歴史にも詳しいのでしょう。「もののあわれ」では典型的な日本人観に基づいた日本人を描いています。一方、"The Man Who Ended History: A Documentary"では、第二次世界大戦中の日本人による残虐な行為を中国視点で描きつつ、日本としての「歴史的な過ちは認めるんだけれど、過去の行為を否定しきってしまうこともできない」という悩ましい内面も描いています。
また別の本も読んでみたい。
表題作の"The Paper Menagerie"は2011年発表。この年のヒューゴー賞ショート・ストーリー部門、ネビュラ賞ショート・ストーリー部門、世界幻想文学大賞短編部門賞の三冠を獲得しました。これが日本のSFマガジン2013年3月号に掲載されています。
いつもチェックしている前川淳という折り紙作家のブログで2014年6月と2015年5月に「紙の動物園」が紹介されていて、読んでみたいなと思っていました。そしたら英語の短編集も最近になって出たということで、早速購入してみた次第です。
日本語版、英語版とも15編の収録ですが、作品は異なっています。同じなのは7作品。
The Paper Menagerie(紙の動物園)
Good Hunting(良い狩りを)
Mono No Aware(もののあわれ)
A Brief History of The Trans-Pacific Tunnel(太平洋横断海底トンネル小史)
The Waves(波)
The Bookmaking Habits of Select Species(選抜宇宙種族の本づくり習性)
The Literomancer(文字占い師)
英語版だけに載っている8作品は以下の通り。
State Change
The Perfect Match
Simulacrum
The Regular
An Advanced Readers' Picture Book of Comparative Cognition
All the Flavors
The Litigation Master and the Monkey King
The Man Who Ended History: A Documentary
どの作品も面白いです。
日本語版と共通作品のなかでは、「紙の動物園」「もののあわれ」「波」「文字占い師」、
英語版のみの作品のなかでは、
インターネットの検索を牛耳る企業による情報統制が常態化した社会を描く"The Perfect Match"
サイボーグ化した中国系米国人の女性のアクション活劇"The Regular"、
19世紀のゴールドラッシュで西海岸にやってきた中国人労働者の集団と三国志の関羽雲長のストーリーをごちゃませにした"All the Flavors"、
不都合な歴史を押し隠そうとする清王朝とそれに抵抗する詭弁家の男の話を西遊記で味付けした"The Litigation Master and the Monkey King"、
意識だけをタイムトリップさせて過去を観察する技術を開発した日系女性物理学者と、その夫で第二次世界大戦中の日本の731部隊の実体を世に知らしめようとする歴史家の男性の行動をとりあげながら、歴史と現在の関係性について考察した"The Man Who Ended History: A Documentary"
なんかが印象的です。
ケン・リュウさんは中国の甘粛省蘭州市生まれで11歳で渡米したということです。中国、台湾、日本の文化や歴史にも詳しいのでしょう。「もののあわれ」では典型的な日本人観に基づいた日本人を描いています。一方、"The Man Who Ended History: A Documentary"では、第二次世界大戦中の日本人による残虐な行為を中国視点で描きつつ、日本としての「歴史的な過ちは認めるんだけれど、過去の行為を否定しきってしまうこともできない」という悩ましい内面も描いています。
また別の本も読んでみたい。
2016年4月20日水曜日
How I Met Your Mother
10日ほど前に"How I Met Your Mother"を見終わった。ネットフリックスで1~9シーズンまで。非常に面白かったです。すべての日本人が見るべき。
「ママと恋に落ちるまで」の邦題で日本でもケーブルテレビで放送されていたらしいです。今でも放送されているのかもしれません。
CBSが2005年から2014年、足かけ10年かけて放送したシットコムです。CM抜きで1話20分ぐらいで、全208エピソード。つまり4160分=約69時間半。基本的にはドラマを観ることはほとんどないのですが、日本での放送を見たことがあった嫁さんが「面白い」と言っていたので、英語の勉強になると思って見始めてハマった。
物語は主人公のテッド・モズビーが2030年時点で、ティーンネージャーの子供2人対して「自分がどうやって君たちの母親(ママ)と出会ったか」と語るという設定です。実際の物語自体は2005年から2013年5月25日の2人の出会いの場面まで。ただし登場人物たちの学生時代のエピソードや、ママと出会った後のエピソードもところどころに挟まれます。
各ストーリーの内容は、いってしまえばテッドたち仲良し男女5人組がマンハッタンを舞台に繰り広げる恋愛模様と面白エピソードということになります。ウィキペデイアで、"Known for its unique structure and eccentric humor, How I Met Your Mother has gained a cult following over the years"とされているように、各エピソードのシナリオはよく練られていて、洒落たセリフや思いがけない展開が満載です。で、ジョークは8割が下ネタ。だからと言ってはなんですが、日本人でもよく分かります。子供に説明を求められたら、返答に窮するようなものばかりですが。このほかのジョークは、男女交際あるある、学生生活あるある、酔っ払いあるある、親子あるある、社会人あるある、子育てあるある、夫婦あるある、カナダあるある、懐かしのテレビ番組あるある、スターウォーズあるあるって感じですかね。懐かしのテレビあるあるは、正直よく分からないですが、ある意味勉強になります。
最初の設定では5人のうち幼稚園の先生のリリー・オールドリンと弁護士志望のマーシャル・エリクソンが鉄板のカップル。バーニー・スティンソンはバーでナンパを繰り返す遊び人。テッドはカナダからニューヨークに来たばかりのロビン・シュバツキーに一目惚れします。ここにサブキャラクターたちが加わって、くっついたり、はなれたり、くっついたり、はなれたり、くっついたり、はなれたりして、テッドとママとの出会いまで物語が続きます。
観る側の関心は「結局、テッドと結婚するママって誰なの?」っていうところなんですが、2030年の時点のテッドは子供たちに対してロビンのことを「ロビンおばさん(Aunt Robin)」と呼んでいるので、どうも「ロビン=ママ」ではないようです。じゃぁ、誰なんだってことですよね。物語が進展していくと、やっぱり「テッドとロビンが結婚するしかしかありえなんじゃないか」と思える展開もあるし、「テッドとロビンが結ばれることはありえないな」と思えるような展開も出てきます。
こうしたシリーズ全体の構成上、私なんかは「ママと出会った瞬間に物語は終わってしまうから、テッドとママの間のドラマが十分に描かれないんじゃないか」なんて心配していたんですが、そんなことは心配しなくて良かったです。ママとの出会いのシーンへの複線はシーズン3ぐらいから少しずつ引かれ始め、シーズン6ぐらいからはあからさまに引かれ出して、シーズン9では複線を見事に回収していきます。出会いのシーンなんてね、悶絶ものですよ。この構成は最初から決められていたんでしょうか。それとも適当に引いた複線を強引に改修したんでしょうか。いずれにしても悶絶ものであることに変わりはないですが。
エンディングには賛否両論あったようですが、あれは観る側が好きなように納得すればいいんじゃないでしょうか。作品の評価を落とすものではないと思います。
私のような40代のおっさんがマンハッタンを舞台にした男女5人の恋愛ドラマをみるなんていうのは気持ちが悪いかもしれませんが、テッドたちとほぼ同世代であるだけに楽しめる部分が多かったと思います。
「ママと恋に落ちるまで」の邦題で日本でもケーブルテレビで放送されていたらしいです。今でも放送されているのかもしれません。
CBSが2005年から2014年、足かけ10年かけて放送したシットコムです。CM抜きで1話20分ぐらいで、全208エピソード。つまり4160分=約69時間半。基本的にはドラマを観ることはほとんどないのですが、日本での放送を見たことがあった嫁さんが「面白い」と言っていたので、英語の勉強になると思って見始めてハマった。
物語は主人公のテッド・モズビーが2030年時点で、ティーンネージャーの子供2人対して「自分がどうやって君たちの母親(ママ)と出会ったか」と語るという設定です。実際の物語自体は2005年から2013年5月25日の2人の出会いの場面まで。ただし登場人物たちの学生時代のエピソードや、ママと出会った後のエピソードもところどころに挟まれます。
各ストーリーの内容は、いってしまえばテッドたち仲良し男女5人組がマンハッタンを舞台に繰り広げる恋愛模様と面白エピソードということになります。ウィキペデイアで、"Known for its unique structure and eccentric humor, How I Met Your Mother has gained a cult following over the years"とされているように、各エピソードのシナリオはよく練られていて、洒落たセリフや思いがけない展開が満載です。で、ジョークは8割が下ネタ。だからと言ってはなんですが、日本人でもよく分かります。子供に説明を求められたら、返答に窮するようなものばかりですが。このほかのジョークは、男女交際あるある、学生生活あるある、酔っ払いあるある、親子あるある、社会人あるある、子育てあるある、夫婦あるある、カナダあるある、懐かしのテレビ番組あるある、スターウォーズあるあるって感じですかね。懐かしのテレビあるあるは、正直よく分からないですが、ある意味勉強になります。
最初の設定では5人のうち幼稚園の先生のリリー・オールドリンと弁護士志望のマーシャル・エリクソンが鉄板のカップル。バーニー・スティンソンはバーでナンパを繰り返す遊び人。テッドはカナダからニューヨークに来たばかりのロビン・シュバツキーに一目惚れします。ここにサブキャラクターたちが加わって、くっついたり、はなれたり、くっついたり、はなれたり、くっついたり、はなれたりして、テッドとママとの出会いまで物語が続きます。
観る側の関心は「結局、テッドと結婚するママって誰なの?」っていうところなんですが、2030年の時点のテッドは子供たちに対してロビンのことを「ロビンおばさん(Aunt Robin)」と呼んでいるので、どうも「ロビン=ママ」ではないようです。じゃぁ、誰なんだってことですよね。物語が進展していくと、やっぱり「テッドとロビンが結婚するしかしかありえなんじゃないか」と思える展開もあるし、「テッドとロビンが結ばれることはありえないな」と思えるような展開も出てきます。
こうしたシリーズ全体の構成上、私なんかは「ママと出会った瞬間に物語は終わってしまうから、テッドとママの間のドラマが十分に描かれないんじゃないか」なんて心配していたんですが、そんなことは心配しなくて良かったです。ママとの出会いのシーンへの複線はシーズン3ぐらいから少しずつ引かれ始め、シーズン6ぐらいからはあからさまに引かれ出して、シーズン9では複線を見事に回収していきます。出会いのシーンなんてね、悶絶ものですよ。この構成は最初から決められていたんでしょうか。それとも適当に引いた複線を強引に改修したんでしょうか。いずれにしても悶絶ものであることに変わりはないですが。
エンディングには賛否両論あったようですが、あれは観る側が好きなように納得すればいいんじゃないでしょうか。作品の評価を落とすものではないと思います。
私のような40代のおっさんがマンハッタンを舞台にした男女5人の恋愛ドラマをみるなんていうのは気持ちが悪いかもしれませんが、テッドたちとほぼ同世代であるだけに楽しめる部分が多かったと思います。
2016年4月7日木曜日
Crippled America: How to Make America Great Again
“Crippled America: How to Make America Great Again”という本を読んだ。共和党の大統領候補選びでトップを走っている不動産王のドナルド・トランプさんの本です。昨年11月に出た本で、一応読んでおいた方がいいのかと思って読んだ。200ページほどのボリュームで、すぐに読めます。まぁ、演説や討論会で話している内容と同じなわけですが、本なので一応のまとまりがあります。思いのほか面白かった。
本は全体で17章構成。最初のうちは1章ごとにひとつの政策課題について書いています。不法移民、外交、教育、医療保険といった感じですね。そのうち自己紹介的な内容になってきて、「俺は実はいいヤツなんだ」とか「俺こそ愛国者なんだ」みたいな話になります。
いわんとすることは、「俺は成功したビジネスマンだから、交渉の仕方を知っているし、妥協の仕方も知っている。政治家は政治献金をしてくれる企業の顔色ばかりをうかがっているけど、俺はそうじゃない。自分の考えで動くし、いつも米国全体のことを考えている。大統領にふさわしいのは俺だし、俺を批判するメディアの連中は偏向している」ということですね。
トランプさんの問題意識は一般国民と違うわけじゃないです。「貧乏人は勝手に苦労してろ!」みたいなことは言わない。共和党のエスタブリッシュメントみたいな人は「大企業寄り」みたいなイメージがありますが、そうした立場とは一線を画しているんだと思います。ただ、解決の方法は具体的じゃない。ひたすら「俺はビジネスマンだから、同じことをやらしても、政治家よりはうまくやれる」という論法を繰り返すだけです。既存の政策は全否定。どんな政策だって、「俺がやったら、もっとうまくいっていたはずだ」と言ってしまう。
こんな論法のトランプさんが支持されるのは、今のワシントンの政治が「オバマ対議会」「共和党対民主党」「共和党穏健派対ティーパーティー」なんていう対立がこじれちゃって、どこにも妥協が成立しない状況が続いてきたからだと思います。2008年にオバマが大統領に初当選したとき、オバマは「ひとつの米国」を訴えたし、国民もそれを期待した。でも実際はそうはならなかった。下院議長になったばかりのポール・ライアンが仕切った昨年12月の予算協議はようやく出てきた前向きな動きだったわけですが、米国民はちょっと待たされすぎたわけです。だから、「政治家じゃないトランプさんだったら、なんとか上手くやってくれるかも」というムードがあるのだと思います。
自分が大金持ちで成功者であることをアピールするのも、そういった期待を高めるためなんでしょう。あと、自分の子供たちが立派な大人になっていることをアピールするのも、自分が父親としても成功していることを強調しているのだと思います。実際、トランプの子供たちの悪い評判は聞きません。
ただ、こうした論法はオーナー企業のトップとしては成立するかもしれませんが、政治の世界ではどうなんでしょうという疑問もあります。トランプさんが自分の会社で決断したことは、例え妥協の産物で不満を抱く人がいたとしても、異議を挟む人はいません。株主は自分ですしね。でも大統領が現実的な妥協をすれば、あらゆる方向から異議が出てくる。そもそも大統領は独裁者じゃないから、なんでも自分の思い通りの決断ができるわけじゃないし。このあたりのことをトランプさんはどう考えているのか。自分の資金と弁舌とメディア操縦術をもってすれば、政治家たちを黙らせることが出来ると思っているんでしょうか。それともオーナー企業のトップと大統領は同じようなものだと思っているのか。
ちなみにトランプさんは高い手腕をもった大統領として、レーガンとジョンソンの名前を挙げています。ジョンソンについては、公民権法を成立させたときの交渉手腕を評価しているみたいですね。”he took on the far left and the far right and threatened them in order to get his way”なんて書いています。あと、自分は1990年代の失敗から学んでいるとしているのも印象的です。こんなトランプさんでも、辛かったんでしょうね。
そのほかの語録としては、
“I’m a practical businessman who has learned that when you believe I something, you never stop, you never quit, and if you get knocked down, you climb right back up and keep fighting until you win”
“I learned a long time ago that if you’re not afraid to be outspoken, the media will write about you or beg you to come on their show”
(移民排斥主義者だとの批判について)“The next thing you heard was that Trump said all immigrants were criminals. That wasn’t what I said at all, but it made a better story for the media
“It’s not fair to everyone else, including people who have been waiting on line for years to come into our country legally”
“Most important is ending or curtailing so-called birthright citizenship, or anchor babies”
“If fact, I would like to reform and increase immigration in some important ways…..This country is a magnet for many of the smartest, hardest-working people born in other countries, yet we make it difficult for these bright people who follow the laws to settle here ”
(現在の外交政策を批判して)“When you’re digging yourself deeper and deeper into a hole, stop digging”
“The best way not to have to use your military power is to make sure that power is visible. When people know that we will use force if necessary and that we really mean it, we’ll be treated differently. With respect”
(イラクが1991年にクウェートを侵攻した際、クウェートの富裕層は避難先のパリで贅沢な暮らしを続けていたとして)”They were watching TV in the best hotel rooms in Paris while our kids were fighting for them”
“We can’t be afraid to use our military, but sending our sons and daughters should be the very last resort”
“Unfortunately, it may require boots on the ground to fight the Islamic State. I don’t think it’s necessary to broadcast our strategy”
“The side that needs the deal the most is the one that should walk away with the least”
“I know the best negotiators in this country, and a lot of them would be ready to go to work creating a fair balance of trade”
“I don’t want people to know exactly what I’m doing ---or thinking. I like being unpredictable”
(教育問題について)“You know what makes a kid feel good? Winning. Succeeding”
“We need to get a lot tougher on trouble makers. We need to stop feeling sorry for them. They are robbing other kids of time to learn. I’m not saying we should go back to the days when teachers would get physical with students, but we need to restore rules about behavior in the classroom and hire trained security officers who can help enforce those rules”
(気候変動問題について)”We have even had ice ages. I just don’t happen to believe they are man-made”
(オバマケアについて)”And it was only approved because President Obama lied 28 times saying you could keep your doctor and your plan --- a fraud and the Republicans should have sued --- and meant it”
“To succeed in business, you have to be flexible and you have to change with the realities of the world”
“There is no question we need real health care reform. We can’t let Americans go without health care because they don’t have the right resources”
“We should hire the most knowledgeable people in the world on this subject and lock them in a room --- and not unlock the door until they’ve agreed on the steps we need to take”
“During the Recession of 1990 many of my friends went bankrupt, and never recovered. I never went bankrupt. I survived, and learned so much about how to deal with bad times”
“In the 1990s, the government changed the real estate tax laws and made those changes retroactive. It was very unfair, but I fought through it and thrived. It absolutely killed the construction industry. It put a lot of people out of business”
“We should not touch Social Security”
“I’m a nice guy. I really am”
“A great leader has to be flexible, holding his ground on the major principles but finding room for compromises that can bring people together”
“By nature, I’m a conservative person. I believe in a strong work ethic, traditional values, being frugal in many ways and aggressive in military and foreign policy. I support a tight interpretation of the Constitution, which means judges should stick to precedent and not write policy”
(火星に人類を送るミッションについて)”I think it’s wonderful. But I want to rebuild our infrastructure first on Earth…I don’t understand how we can put a man on the moon but we can’t fix the potholes on the way to O’Hare International Airport”
“There is nothing, absolutely nothing, that stimulates the economy better than construction”
“I’m not going to pretend that being rich doesn’t offer a lot of wonderful opportunities, but it doesn’t necessarily make you happy. I’ve learned that wealth and happiness are two completely different things. I know the riches people in the world. Many of them are great negotiators and great businesspeople. But they’re not necessarily nice people, nor are they the happiest people”
“It’s not fun being a landlord. You have to be tough”
“My two oldest sons claim they’re the only sons of a billionaire who know how to run a Caterpillar D10”
“Honestly, I was a bit of a troublemaker. My parents finally took me out of school and sent me upstate to the New York Military Academy”
“Stand behind your word, and make sure your word stands up”
“The way you dress and the way you act is an important way of showing respect for the people you are representing and the people you are leading with. Impressions matter”
(税制改革案について)“It also eliminate the death tax, because you earned that money and already paid taxes on it. You saved it for you family. The government already took its bite; it isn’t entitled to more of it”
“The Democrats want to make inversions illegal, but that isn’t going to work. Whatever laws they pass, with literally billions of dollars at stake, corporations will find methods to get around them. It makes a lot more sense to create an environment that welcomes business”
(1970年代に手がけたグランドハイアットの改装事業について)”During the years it took me to put this deal together, I learned a lot about working with the city and the banks, the construction industry and the unions”
(トランプタワーの建設事業について)”One of the things I’m most proud of about that building is that the person I put in charge of overseeing construction was a 33-year-old woman. I made that decision in 1983, when the fight for gender equality in business was really beginning”
政治や外交、経済の専門家からすれば笑止千万な内容なのかもしれませんが、一般庶民の目線に立てばうなずける部分も多いと思います。問題はここに書かれていることが、どれだけ本当か分からないところでしょうか。
本は全体で17章構成。最初のうちは1章ごとにひとつの政策課題について書いています。不法移民、外交、教育、医療保険といった感じですね。そのうち自己紹介的な内容になってきて、「俺は実はいいヤツなんだ」とか「俺こそ愛国者なんだ」みたいな話になります。
いわんとすることは、「俺は成功したビジネスマンだから、交渉の仕方を知っているし、妥協の仕方も知っている。政治家は政治献金をしてくれる企業の顔色ばかりをうかがっているけど、俺はそうじゃない。自分の考えで動くし、いつも米国全体のことを考えている。大統領にふさわしいのは俺だし、俺を批判するメディアの連中は偏向している」ということですね。
トランプさんの問題意識は一般国民と違うわけじゃないです。「貧乏人は勝手に苦労してろ!」みたいなことは言わない。共和党のエスタブリッシュメントみたいな人は「大企業寄り」みたいなイメージがありますが、そうした立場とは一線を画しているんだと思います。ただ、解決の方法は具体的じゃない。ひたすら「俺はビジネスマンだから、同じことをやらしても、政治家よりはうまくやれる」という論法を繰り返すだけです。既存の政策は全否定。どんな政策だって、「俺がやったら、もっとうまくいっていたはずだ」と言ってしまう。
こんな論法のトランプさんが支持されるのは、今のワシントンの政治が「オバマ対議会」「共和党対民主党」「共和党穏健派対ティーパーティー」なんていう対立がこじれちゃって、どこにも妥協が成立しない状況が続いてきたからだと思います。2008年にオバマが大統領に初当選したとき、オバマは「ひとつの米国」を訴えたし、国民もそれを期待した。でも実際はそうはならなかった。下院議長になったばかりのポール・ライアンが仕切った昨年12月の予算協議はようやく出てきた前向きな動きだったわけですが、米国民はちょっと待たされすぎたわけです。だから、「政治家じゃないトランプさんだったら、なんとか上手くやってくれるかも」というムードがあるのだと思います。
自分が大金持ちで成功者であることをアピールするのも、そういった期待を高めるためなんでしょう。あと、自分の子供たちが立派な大人になっていることをアピールするのも、自分が父親としても成功していることを強調しているのだと思います。実際、トランプの子供たちの悪い評判は聞きません。
ただ、こうした論法はオーナー企業のトップとしては成立するかもしれませんが、政治の世界ではどうなんでしょうという疑問もあります。トランプさんが自分の会社で決断したことは、例え妥協の産物で不満を抱く人がいたとしても、異議を挟む人はいません。株主は自分ですしね。でも大統領が現実的な妥協をすれば、あらゆる方向から異議が出てくる。そもそも大統領は独裁者じゃないから、なんでも自分の思い通りの決断ができるわけじゃないし。このあたりのことをトランプさんはどう考えているのか。自分の資金と弁舌とメディア操縦術をもってすれば、政治家たちを黙らせることが出来ると思っているんでしょうか。それともオーナー企業のトップと大統領は同じようなものだと思っているのか。
ちなみにトランプさんは高い手腕をもった大統領として、レーガンとジョンソンの名前を挙げています。ジョンソンについては、公民権法を成立させたときの交渉手腕を評価しているみたいですね。”he took on the far left and the far right and threatened them in order to get his way”なんて書いています。あと、自分は1990年代の失敗から学んでいるとしているのも印象的です。こんなトランプさんでも、辛かったんでしょうね。
そのほかの語録としては、
“I’m a practical businessman who has learned that when you believe I something, you never stop, you never quit, and if you get knocked down, you climb right back up and keep fighting until you win”
“I learned a long time ago that if you’re not afraid to be outspoken, the media will write about you or beg you to come on their show”
(移民排斥主義者だとの批判について)“The next thing you heard was that Trump said all immigrants were criminals. That wasn’t what I said at all, but it made a better story for the media
“It’s not fair to everyone else, including people who have been waiting on line for years to come into our country legally”
“Most important is ending or curtailing so-called birthright citizenship, or anchor babies”
“If fact, I would like to reform and increase immigration in some important ways…..This country is a magnet for many of the smartest, hardest-working people born in other countries, yet we make it difficult for these bright people who follow the laws to settle here ”
(現在の外交政策を批判して)“When you’re digging yourself deeper and deeper into a hole, stop digging”
“The best way not to have to use your military power is to make sure that power is visible. When people know that we will use force if necessary and that we really mean it, we’ll be treated differently. With respect”
(イラクが1991年にクウェートを侵攻した際、クウェートの富裕層は避難先のパリで贅沢な暮らしを続けていたとして)”They were watching TV in the best hotel rooms in Paris while our kids were fighting for them”
“We can’t be afraid to use our military, but sending our sons and daughters should be the very last resort”
“Unfortunately, it may require boots on the ground to fight the Islamic State. I don’t think it’s necessary to broadcast our strategy”
“The side that needs the deal the most is the one that should walk away with the least”
“I know the best negotiators in this country, and a lot of them would be ready to go to work creating a fair balance of trade”
“I don’t want people to know exactly what I’m doing ---or thinking. I like being unpredictable”
(教育問題について)“You know what makes a kid feel good? Winning. Succeeding”
“We need to get a lot tougher on trouble makers. We need to stop feeling sorry for them. They are robbing other kids of time to learn. I’m not saying we should go back to the days when teachers would get physical with students, but we need to restore rules about behavior in the classroom and hire trained security officers who can help enforce those rules”
(気候変動問題について)”We have even had ice ages. I just don’t happen to believe they are man-made”
(オバマケアについて)”And it was only approved because President Obama lied 28 times saying you could keep your doctor and your plan --- a fraud and the Republicans should have sued --- and meant it”
“To succeed in business, you have to be flexible and you have to change with the realities of the world”
“There is no question we need real health care reform. We can’t let Americans go without health care because they don’t have the right resources”
“We should hire the most knowledgeable people in the world on this subject and lock them in a room --- and not unlock the door until they’ve agreed on the steps we need to take”
“During the Recession of 1990 many of my friends went bankrupt, and never recovered. I never went bankrupt. I survived, and learned so much about how to deal with bad times”
“In the 1990s, the government changed the real estate tax laws and made those changes retroactive. It was very unfair, but I fought through it and thrived. It absolutely killed the construction industry. It put a lot of people out of business”
“We should not touch Social Security”
“I’m a nice guy. I really am”
“A great leader has to be flexible, holding his ground on the major principles but finding room for compromises that can bring people together”
“By nature, I’m a conservative person. I believe in a strong work ethic, traditional values, being frugal in many ways and aggressive in military and foreign policy. I support a tight interpretation of the Constitution, which means judges should stick to precedent and not write policy”
(火星に人類を送るミッションについて)”I think it’s wonderful. But I want to rebuild our infrastructure first on Earth…I don’t understand how we can put a man on the moon but we can’t fix the potholes on the way to O’Hare International Airport”
“There is nothing, absolutely nothing, that stimulates the economy better than construction”
“I’m not going to pretend that being rich doesn’t offer a lot of wonderful opportunities, but it doesn’t necessarily make you happy. I’ve learned that wealth and happiness are two completely different things. I know the riches people in the world. Many of them are great negotiators and great businesspeople. But they’re not necessarily nice people, nor are they the happiest people”
“It’s not fun being a landlord. You have to be tough”
“My two oldest sons claim they’re the only sons of a billionaire who know how to run a Caterpillar D10”
“Honestly, I was a bit of a troublemaker. My parents finally took me out of school and sent me upstate to the New York Military Academy”
“Stand behind your word, and make sure your word stands up”
“The way you dress and the way you act is an important way of showing respect for the people you are representing and the people you are leading with. Impressions matter”
(税制改革案について)“It also eliminate the death tax, because you earned that money and already paid taxes on it. You saved it for you family. The government already took its bite; it isn’t entitled to more of it”
“The Democrats want to make inversions illegal, but that isn’t going to work. Whatever laws they pass, with literally billions of dollars at stake, corporations will find methods to get around them. It makes a lot more sense to create an environment that welcomes business”
(1970年代に手がけたグランドハイアットの改装事業について)”During the years it took me to put this deal together, I learned a lot about working with the city and the banks, the construction industry and the unions”
(トランプタワーの建設事業について)”One of the things I’m most proud of about that building is that the person I put in charge of overseeing construction was a 33-year-old woman. I made that decision in 1983, when the fight for gender equality in business was really beginning”
政治や外交、経済の専門家からすれば笑止千万な内容なのかもしれませんが、一般庶民の目線に立てばうなずける部分も多いと思います。問題はここに書かれていることが、どれだけ本当か分からないところでしょうか。
2016年3月22日火曜日
The Maze Runner
"The Maze Runner"という小説を読んだ。アメリカには「ヤング・アダルト向け小説」というジャンルがあります。だいたい14~21歳ぐらいの世代に向けた小説らしいのです。ただ、実際に読んだことがなかったもので、ちょっと読んでみました。
舞台は四方を巨大な迷路に囲まれた"Glade"と名付けられた場所。ここに送り込まれた数十人の少年たちがGladeから脱出を試みるという話です。少年たちは最年長で16歳ぐらいで、地下につながっている坑道に設置されたエレベーターでGladeに送り込まれてきたのですが、記憶を失っているのでどうして自分がこんな場所にいるのか分からないし、どうやったら脱出できるかも分からない。坑道を通って地下に行けばいいんじゃないかと思うのですが、その坑道に身を投じると、なんか体が切り刻まれることになるそうです。ということで迷路の中を走って、出口を見つけ出そうとするわけですね。ちなみに迷路のなかには、Greiverという機械じかけのモンスターがいます。主人公はこのGladeに新たに送り込まれてきたトーマスという少年と、その翌日に送り込まれてきたテレサという少女。2人は少年たちのリーダーグループとケンカしたり協力したりしながら、迷路からの脱出に力を目指します。
まぁ、マンガみたいな話ですね。私が読んだことがある本のなかでは「バトル・ロワイヤル」とか「新世界より」とかに近い雰囲気なんだと思います。マンガだったら「進撃の巨人」ですかね。ただ、バトル・ロワイヤルとか新世界よりは、大興奮のすえに読み終わったときにときに「このストーリーを映画にしても、2時間ちょっとの枠では面白さを伝えることはできないだろうなぁ」なんて思ったものですが、このMaze Runnerの場合は「ふーん」って思いながら読んで、読み終わった後に「2時間の映画にすればちょうどいいかな」ってぐらいの感じです。実際に映画化されてますしね。言ってしまえば、設定がありきたりで、かつ雑ですよね。まぁ、14~21歳向けですから、43歳のおじさんが読んじゃいけないのかもしれません。
ヤング・アダルトについてひとつ勉強しました。
舞台は四方を巨大な迷路に囲まれた"Glade"と名付けられた場所。ここに送り込まれた数十人の少年たちがGladeから脱出を試みるという話です。少年たちは最年長で16歳ぐらいで、地下につながっている坑道に設置されたエレベーターでGladeに送り込まれてきたのですが、記憶を失っているのでどうして自分がこんな場所にいるのか分からないし、どうやったら脱出できるかも分からない。坑道を通って地下に行けばいいんじゃないかと思うのですが、その坑道に身を投じると、なんか体が切り刻まれることになるそうです。ということで迷路の中を走って、出口を見つけ出そうとするわけですね。ちなみに迷路のなかには、Greiverという機械じかけのモンスターがいます。主人公はこのGladeに新たに送り込まれてきたトーマスという少年と、その翌日に送り込まれてきたテレサという少女。2人は少年たちのリーダーグループとケンカしたり協力したりしながら、迷路からの脱出に力を目指します。
まぁ、マンガみたいな話ですね。私が読んだことがある本のなかでは「バトル・ロワイヤル」とか「新世界より」とかに近い雰囲気なんだと思います。マンガだったら「進撃の巨人」ですかね。ただ、バトル・ロワイヤルとか新世界よりは、大興奮のすえに読み終わったときにときに「このストーリーを映画にしても、2時間ちょっとの枠では面白さを伝えることはできないだろうなぁ」なんて思ったものですが、このMaze Runnerの場合は「ふーん」って思いながら読んで、読み終わった後に「2時間の映画にすればちょうどいいかな」ってぐらいの感じです。実際に映画化されてますしね。言ってしまえば、設定がありきたりで、かつ雑ですよね。まぁ、14~21歳向けですから、43歳のおじさんが読んじゃいけないのかもしれません。
ヤング・アダルトについてひとつ勉強しました。
2016年2月6日土曜日
The Japanese Lover
"The Japanese Lover"という小説を読んだ。「昨年の秋ごろに有名作家の待望の新刊がでます!」みたいな感じで話題になっていて、タイトルがJapanese Loverということなので、どんな本なのだろうと思って、昨年末ごろから読み始めたものです。ラブストーリーはほとんど読んだことがないので何とも比較のしようがないですが、別に面白くもない小説でした。
カリフォルニアの高齢者施設で暮らすアルマ・ベラスコさんという女性のストーリーです。アルマさんは子供のころ、第二次世界大戦中のポーランドからユダヤ人迫害を逃れて、親戚にあたるカリフォルニアの資産家の一家であるベラスコ家で暮らすようになって、そこで出会った庭師の息子で、同じ年頃の日系2世の男性、イチメイ・フクダさんと恋に落ちる。で、まぁ、いろいろあって2人は結ばれなかったわけだけれど、それでも2人の愛は永遠に続いているのだっていう筋立てですね。典型的なラブストーリーなんでしょうか。終盤になって何人かの登場人物の以外な過去が明らかになったりもするのですが、「あぁ、そうだったのね」というぐらいの話です。「実はイチメイ・フクダはアルマの想像のなかでしか存在しない、戦争でトラウマを背負った少女が現実逃避のために生み出した架空の人物像だったのだ!」なんていう話ではありません。
で、私の個人的な関心は、こういう小説に登場する日系人っていうのがどんな風に描かれるのかということなわけですが、これが驚くほどにステレオタイプでした。
・子供のころのイチメイは細身で小柄。でも重い荷物でも軽々運べる
・目は離れ気味で、笑うとなくなってしまう
・父親から空手と柔道を教わっている。気の弱いベラスコ家の長男に手ほどきをしたところ、その長男はいじめっこを投げ飛ばすことができるようになった
・大人になってからも、身長はアルマさんより頭半分低い。でも知的で、アルマが戦争の悲しみを引きずっているときは、いつでも気を紛らわせてくれる
・イチメイの父親のタカオは英語が上手くないが、庭師としての腕は一流で、ベラスコ家の当主、アイザックの厚い信頼を得る
・タカオは日系人として強制収容されたときも「仕方がない」と受け入れた。家宝として大切にしていた日本刀をアイザックに託した
・イチメイの母親はヒデコは明るく、しっかりとした働き者。
・イチメイの姉のメグミもしっかりとした働き者。勉強して医者になろうとしている
・イチメイは手先が器用で、収容所のなかで木製のヨットを作って遊んだりした
・イチメイの兄のひとり、チャールズは日系人部隊に志願して戦死。
・もうひとりの兄、ジェームズは日系人の収容への抵抗運動を続けて、行方知れずになった
・タカオは戦後に収容所を出た後、アイザックとの共同事業として花卉栽培のビジネスを始めるが、タカオ自身は金儲けには興味がない
・イチメイはタカオの仕事を引き継ぐことになるが、やはり商売っ気はない
チャールズとジェームズは日本人のステレオタイプからは離れている気もしますが、まぁ名前がチャールズとジェームズですからね。作者が大して愛着をもっていないことは明らかです。あと、イチメイはベッドのなかでは情熱的らしいですよ。これはどうなんでしょう。ステレオタイプなんでしょうか。
ニューヨーク・タイムズの書評でも「登場人物がステレオタイプ」をされていますね。
http://www.nytimes.com/2015/12/13/books/review/the-japanese-lover-by-isabel-allende.html?_r=0
まぁ、感想としてはそのぐらいです。
あと、キンドルで本を読んでいると、下の方に「このチャプターを読み終えるのに約20分かかります」なんていう表示がでるのですが、実際に読んでみると本当に20分ぐらいで終わったりしました。読むのが早くなったのかもしれません。まぁ、そんなに難しい英語でもないし、難しい筋立てでもないですけどね。
カリフォルニアの高齢者施設で暮らすアルマ・ベラスコさんという女性のストーリーです。アルマさんは子供のころ、第二次世界大戦中のポーランドからユダヤ人迫害を逃れて、親戚にあたるカリフォルニアの資産家の一家であるベラスコ家で暮らすようになって、そこで出会った庭師の息子で、同じ年頃の日系2世の男性、イチメイ・フクダさんと恋に落ちる。で、まぁ、いろいろあって2人は結ばれなかったわけだけれど、それでも2人の愛は永遠に続いているのだっていう筋立てですね。典型的なラブストーリーなんでしょうか。終盤になって何人かの登場人物の以外な過去が明らかになったりもするのですが、「あぁ、そうだったのね」というぐらいの話です。「実はイチメイ・フクダはアルマの想像のなかでしか存在しない、戦争でトラウマを背負った少女が現実逃避のために生み出した架空の人物像だったのだ!」なんていう話ではありません。
で、私の個人的な関心は、こういう小説に登場する日系人っていうのがどんな風に描かれるのかということなわけですが、これが驚くほどにステレオタイプでした。
・子供のころのイチメイは細身で小柄。でも重い荷物でも軽々運べる
・目は離れ気味で、笑うとなくなってしまう
・父親から空手と柔道を教わっている。気の弱いベラスコ家の長男に手ほどきをしたところ、その長男はいじめっこを投げ飛ばすことができるようになった
・大人になってからも、身長はアルマさんより頭半分低い。でも知的で、アルマが戦争の悲しみを引きずっているときは、いつでも気を紛らわせてくれる
・イチメイの父親のタカオは英語が上手くないが、庭師としての腕は一流で、ベラスコ家の当主、アイザックの厚い信頼を得る
・タカオは日系人として強制収容されたときも「仕方がない」と受け入れた。家宝として大切にしていた日本刀をアイザックに託した
・イチメイの母親はヒデコは明るく、しっかりとした働き者。
・イチメイの姉のメグミもしっかりとした働き者。勉強して医者になろうとしている
・イチメイは手先が器用で、収容所のなかで木製のヨットを作って遊んだりした
・イチメイの兄のひとり、チャールズは日系人部隊に志願して戦死。
・もうひとりの兄、ジェームズは日系人の収容への抵抗運動を続けて、行方知れずになった
・タカオは戦後に収容所を出た後、アイザックとの共同事業として花卉栽培のビジネスを始めるが、タカオ自身は金儲けには興味がない
・イチメイはタカオの仕事を引き継ぐことになるが、やはり商売っ気はない
チャールズとジェームズは日本人のステレオタイプからは離れている気もしますが、まぁ名前がチャールズとジェームズですからね。作者が大して愛着をもっていないことは明らかです。あと、イチメイはベッドのなかでは情熱的らしいですよ。これはどうなんでしょう。ステレオタイプなんでしょうか。
ニューヨーク・タイムズの書評でも「登場人物がステレオタイプ」をされていますね。
http://www.nytimes.com/2015/12/13/books/review/the-japanese-lover-by-isabel-allende.html?_r=0
まぁ、感想としてはそのぐらいです。
あと、キンドルで本を読んでいると、下の方に「このチャプターを読み終えるのに約20分かかります」なんていう表示がでるのですが、実際に読んでみると本当に20分ぐらいで終わったりしました。読むのが早くなったのかもしれません。まぁ、そんなに難しい英語でもないし、難しい筋立てでもないですけどね。
登録:
投稿 (Atom)






