2011年12月15日木曜日

B&B


ただ、宿がとれませんでした。

COP17が開かれたのはダーバンというリゾート地です。2010年のワールドカップのときは日本代表も試合をしたそうで、それなりに宿泊施設はあるんです。ただ、190以上の国が参加する国際会議に政府の代表団と経済界の関係者と環境系NGOとマスコミが押し寄せるということで、宿はあっという間に一杯になってしまったらしい。実は私は1カ月ぐらい前になって、某旅行代理店に「泊るとこありますかね」と尋ねてみたのですが、全く候補が見つかりませんでした。キャンセルも出ません。日本の経済界の偉い人たちが集まっている団体の人によると、彼らは2カ月ぐらい前に動き出して、会場近くのホテルを押さえたそうです。

で、結局、ネットで見つけたB&Bに泊ることに。ホテルは満室でも、B&Bなら空きがあるというわけです。ぎりぎり1軒だけ見つかったんですけどね。会場から5キロほど離れていて、シャトルバスのコースからも1キロほど離れているので、夜中に1人で帰るとなると、若干安全性に不安はありますが、まぁ泊る場所がないよりはマシです。最初のうちは、B&Bのオーナーに車で送ってもらって、最終的にはシャトルバスで往復することにしました。ちなみにこのオーナーはインド系でベンツに乗ってます。

ただ、初めて夜中のダーバン郊外を歩いたときは、結構怖かった。シャトルバスから降りた場所とB&Bとの位置関係をおぼろげにした覚えていなかったもので、迷子になるんじゃないかと。なんとかB&Bの部屋の窓から見たサッカー用のグラウンドを発見して事なきを得たのですが、あれはやっちゃいけないパターンでした。シャトルバスを使うときは、きちんと昼間のうちに下調べしないとダメです。っていうか、もっと早くに宿を抑えて、シャトルバスを使うにせよ、ルート沿いにあるホテルやB&Bを抑えるべし。

食事はB&Bでの朝食と会場内にある食事スポットで1日2食。味はカレーとかシチュー的なものが多かったですが、肉はかなり固かった。あと、ライスも固い。アフリカ人はもうちょっと真面目にご飯を炊くべき。インターネットは日本から南アで使い放題の通信端末を借りて行きました。これは超便利。絶対に必要。


写真はネットで拾ったダーバンの画像。美しいところですが、私はB&BとCOP17会場しか行っていません。到着初日から帰国直前まで全部仕事でした。

2011年12月13日火曜日

国際会議


南アフリカに行っていました。

COP17という気候変動問題について話し合う国連の会議をのぞいてくるのが目的です。京都議定書を延長するのかどうかとか、そいういうことを話しているやつですね。私は「僕たちの地球を守ろう!」的なエコっぽいのは敬遠してきたのですが、まぁなんやかやで行くことになったわけです。

ほとんどの会議は非公開です。でも主だった国は毎日のように会見をやります。EUとか米国ですね。あと、新興国の人たちやNGOの人たちも会見をやります。COP17の会場であるInternational Convention Centerというどこにでもあるような名前の施設のなかに会見室があって、そこに座っていれば、勝手にいろんな人が来て話をしてくれるというわけです。あと、こうした会見はインターネットでも中継されているので、別に日本にいたって話が聞ける。便利。

で、会見は英語でやるわけですが、だいたい理解できます。EUのヘデゴー欧州委員なんかは中学の英語の先生かというぐらい、はっきりとゆっくりと話すので実にありがたい。中国の解振華・中国国家発展改革委員会副主任という人は中国語で話しますが、同時通訳がついています。同時通訳も聞きやすい英語なんで分かりやすいです。ただ、会見場にいて、同時通訳のヘッドセットを持っていないと一言も分からないという問題があります。最初、「やっぱり英語で話すんだろうな」なんて思ってぼーっとしていたら、急に中国語で話し出したので、みんなが急いでヘッドセットを奪い合うという場面がありました。

ただしトッド・スターン気候変動問題担当特使はちょっと厄介です。この人はネイティブなもんですから、英語に容赦がありません。早口でぼそぼそ話します。しかも回りくどい。地球温暖化問題には積極的ではない米国ですから、いろいろと論をこねくりまわしては、批判をまぬがれようとする。だから分かりにくい。ただ逆にいえば、言いたい結論は最初から分かっているので大きな誤解をすることはないです。あらかじめスターンさんの過去の声明文なんかに目を通しておけば大丈夫。しかも、この人の会見は米国の国務省がわりとはやく文章化してホームページにアップしてくれます。

というわけで、何とかならないわけでもない。力不足も感じますが、この頃と比べると、流石に進歩している。

写真はヘデゴーさん(今回の会議での写真ではないです)。デンマークのエネルギー担当大臣として再生可能エネルギーの導入を推進したことがある人です。なるほど。バリバリですな。

2011年11月11日金曜日

The Surrendered


"The Surrendered"という本を読みました。うちのヨメさんのアメリカ人の友人がフェイスブックで「この本を読んで電車のなかで号泣しちゃった~」「実は私も~」みたいな盛り上がりをしていたというので、アメリカ人はどんな本を読んで泣くのかと思って購入。難しかった。作者は、Chang-Rae Leeという人です。

主要な登場人物は3人。朝鮮戦争で孤児になった韓国人の女の子。この女の子が入った米国人宣教師が運営する孤児院の院長さん夫人。孤児院で働く寡黙な元米兵。それぞれが戦争中の体験で心に傷を抱えています。でね、この3人がね。ややこしいんですよ。女の子が孤児院に入ったきっかけは、1人ぼっちになった女の子が偶然、元米兵(このときは現役の兵士)に会ったからなんです。で、女の子は元米兵に連れられて孤児院に行くんですね。多分。で、元米兵もこの孤児院で働き始めるんですよ。で、この元米兵は院長さん夫人と出会う。この院長さん夫人もややこしい人で、第二次世界大戦中の満州で暮らしていたことがあるんですが、このとき日本兵に恋人とか家族とかを殺されちゃっているんですね。それが原因なんだか知りませんが、元米兵と恋に落ちるんです。

あと話は1986年の米国とイタリアにも飛ぶんですよ。なんでかっていうと女の子は結局、米国にわたって元米兵と結婚するんですね。で、子供もできた。でも、すぐに離婚しちゃう。離婚しちゃったんだけど、骨董品屋をやって、まぁそこそこ成功する。でも、高校を卒業した子供は旅行に行くとか行って出ていったきり、帰ってこないんですよ。でね。この女の子、っていうかもう女性なんですが、ガンなんです。余命いくばくもない。ということで、元夫であるところの元米兵と一緒に子供を捜そうと、イタリアに行きます。

まぁ、ほかにも色々とエピソードがあるわけです。韓国人女性が離婚後に元米兵を探しだすために探偵雇うとかね。で、探偵はようやく元米兵を見つけるんだけど、元米兵は別に同居している女性がいるもんだから、イタリアなんかにゃ行かないよ、というわけです。でもね、結局2人は一緒にイタリアに行くんです。なぜかっていうと、探偵が車を運転している車が元米兵と同居している女性をひき殺しちゃって、探偵自身も車を街灯か何かにぶつけちゃって死ぬんですよ。すごい話だよね。

で。「で」ばっかりで恐縮なんですがね。こういったもろもろのエピソードが時系列をぐちゃぐちゃにして語られるんです。最初は朝鮮戦争中の朝鮮半島。次は満州。次ぎはまた朝鮮半島。米国。イタリア。満州。みたいなね。ややこしい。極めてややこしい。

それとここからが大問題なんですが、やっぱ私の単語力が追い付かない。知らない単語があっても、スピード重視で読み飛ばして大意をつかもうと心がけているんですが、これだけ知らない単語が出てくると困る。特に微妙な心理描写と、アクションシーンですね。このあたりは何がなんだか分からない。あと、朝鮮半島とか満州でのエピソードは凄惨なんで、気が滅入る。朝からこんな話読みたくない。


そういえば、中学校を卒業したとき、パールバックの「大地」という本を読んだことがあります。入学する高校で、「春休み中に読んでおけ」みたいなことになっていたからです。今回と同じように訳が分からなかった。


ということで、泣けませんでした。泣きたくはなりましたけど。

2011年10月14日金曜日

切符を買う国


スペインからAさんがいらっしゃいました。火曜日の話です。なんでも上海で友達の結婚式があったので立ち寄ったとのこと。まえさんと一緒に夜会合。Aさんは、このイベントを企画した人です。

Aさんはスペイン人の友人2人と一緒だったのですが、なんとか楽しくコミュニケーション。同じ学校で学んだ者同士、マニアックな共通の関心事が見つかるもんです。スペインの再生可能エネルギー事情で、太陽光発電の買い取り価格を高く設定しすぎた結果、太陽光バブルが起こって電力会社の経営が立ちゆかなくなったことは知っていたんですが、なんかいろいろと不正もあったとのこと。太陽光パネルを設置した人が、「お前ん家のパネルでそれだけ発電しようと思ったら、夜も発電してなきゃおかしい」というぐらいの水増し請求をしたりとか。「補助金のあるところに不正あり」だそうです。あと、地方分権を進めたら、汚職が増えたんだって。ありそうな話です。

ただ、六本木に連れていくために地下鉄に乗ったところ、「改札に駅員がいないのに、みんなが切符を買うってすごいな。スペインだったら、誰も切符なんて買わないぜ」とか言って驚いてました。そりゃ、太陽光発電の水増しぐらいはやるわな。

それとスペインでは網で追い込んだマグロを銛で突いて引き上げる「マッタンツァ」という漁法があるそうで、それが「残虐だ」と避難されているそうです。それで「スペインの中でも問題になっているのか」と聞いてみたら、「全然。スペインは闘牛で牛を殺すようなクレイジーな国だ」って笑ってました。明るくていいね、スペインの人たちは。あと、六本木では「こんなに黒人がいるとは思わなかった」と驚いてた。六本木のモータウンハウスという外国人が集まるバーでビールをおごってもらったのですが、あのあと3人はどこに行ったのでしょう。1時になっても、ホテルに帰る気は毛頭ないようでした。

今度はこちらからスペインに行きたい。まじで。

2011年10月5日水曜日

Kafka on the Shore


"Kafka on the Shore"を読み終わりました。日本人が書いた小説ならバックグラウンドの知識とは関係なしに楽しめるのではないかと考えて、ウィキペディアによると村上春樹が世界的に評価されるきっかけになったらしい「海辺のカフカ」を選んでみました。面白かったです。

自慢じゃないけど、村上春樹を読んだことがなかった。謎めいた登場人物に謎めいた状況設定。なんか普通のミステリー小説みたいに楽しめるなぁとか、宮部みゆきとか伊坂幸太郎の小説にこんな感じの登場人物がいたなぁ、なんて思いながら読んでいたのですが、最終的にはなんだか変な話になって終わりました。ここからいろいろと意味を読み取るのが楽しみ方なんでしょうね。

いろんなキャラクターのなかで一番心情が理解できるのはナカタですね。心情なんていうものがあるのかどうかも怪しいですが、一番自分に似ている気がします。次はサクラですね。意外に。ホシノは普通の人ですよね。カフカとかサエキは分かんないな。辛気くさい。オーシマは何なんでしょうね。一番理解するのが難しい。

そういえば、「思考の整理学」(参照)を読んだとき、本当の読む力(未知のものを読む力)をつけるには、文学を読むのが一番だというようなことが書いてありました。村上春樹はノーベル文学賞を取るんじゃないかと言われるほどの人ですから、英語の勉強方法としては正解なのかもしれません。

まぁ、もっとじっくり、繰り返し繰り返し読むべきなんでしょうけど。

2011年10月1日土曜日

人食い大統領


ウガンダから帰国されたSさんと、東京組のまえさんとOさんとともにお酒を飲む。

ウガンダといえば、「人食い大統領」としてアントニオ猪木との異種格闘技戦の話もあったというアミン大統領ぐらいしか知らないわけですが、標高が高い土地だということで意外に快適ですごしやすいところだそうです。Sさんは元気そうでした。まえさんとOさんはこれまでにも何度か会ってますが、こちらはこちらで元気に働いていらっしゃいますです。

今日の飲み代はすべてSさんにおごってもらいましたことを記録しておきます。文章にしておかないと、おごってもらったことを忘れる可能性があるので。

ありがとうございます。ありがとうございます。

2011年9月5日月曜日

The Bone Collector

ボーン・コレクター読了です。本当ならば刑事コロンボの小説版を読みたかったのですが、キンドルでは売っていないようです。で、遠い昔に映画で見たことがあるこの本を選んでみました。映画はデンゼル・ワシントンとアンジェリーナ・ジョリーが主演。

まぁ、正直言って、そんなに面白くない。私は推理小説は結構好きなんですけど、朝から通勤電車で読むような話ではないですね。頭のおかしな殺人者が次々と人を攫って、殺そうとするなんていう話は。

ストーリー展開もそんなにね。犯人が殺人現場に、意図的に次の犯行の手がかりを残していくんですけど、なんかありきたりです。犯人が昔のニューヨークで起こった連続殺人事件をなぞるようにして犯行を繰り返すっていうのも、ベタ。あと、途中からは同じパターンの繰り返しで、ダレる。1998年の作品ですから、斬新かどうかを問うのは間違っているわけですが。

日本語で読めば、もうちょっとキャラクターがつかみやすくて面白かったかも。小説は日本のものの方が楽しめるのかもしれません。