2018年5月22日火曜日

志賀直哉のヤ

No.43

「哉」という字を「志賀直哉のヤ」と説明することが多い。

でも、志賀直哉ってそんなに有名だろうか。昔、国語の授業で習ったことは確かだ。「暗夜行路」とか「城の崎にて」の人だということは覚えている。でも、そもそも暗夜行路なんて読んだことないし、城の崎にてだって、「なんか変な話だったな」という程度の印象だ。夏目漱石とか太宰治とかに比べれば、はるかに知名度は低いだろう。

「哉」を使う有名人といえば、小室哲哉の方が知名度は高いと思うが、それでも、世の中の人は「小室哲哉のヤ」と言わない。やっぱり「哉」は「志賀直哉のヤ」だ。

今、思いついたのだが、「小室哲哉のヤ」と言わないのは、小室哲哉の微妙なイメージに原因があるような気がする。確かにヒットメーカーではあったのだろうが、微妙にB級。やっぱり坂本龍一には追いつけていない。「小室哲哉のヤ」と言われたら、思わず、「コムロテツヤって」と突っ込みたくなるだろう。多分、言っている方も半笑いだと思う。

漢字の説明で名前が引用されるようになるには、ステータスが必要なんだと思う。


2005/8/30

0 件のコメント:

コメントを投稿