2012年10月17日水曜日

Budget Control Act of 2011とFiscal Cliff

Budget Control Act of 2011について調べておいた。

成立は2011年8月2日。
内容はこんな感じ。サマリーはこちら

・FY2012-2021の予算のうち、裁量的経費について国防関連も含めて自動的にカットする
・public debtのリミットを14.294 trillionから、$400 bn分だけ引き上げる
・議会からの反対がなければ、さらに$500 bn引き上げることができる
・同じような手続きで、さらに$1.2 trillion分引き上げることができる
・Joint Select Committee on Deficit Reduction(Super Committee)を作って、FY2012-2021にかけて$1.2 trillion以上の歳出削減のための合意を目指す

で、このSuper Committeeで何らかの合意がなされれば、予算の自動的カットを回避できるかもしれなかったけど、実際には合意に至らなかった。ということで、FY2012は$21 bn分の歳出抑制が行われ、FY2013から自動的な歳出カットが行われるということみたいです。(参照)

一方、オバマ大統領はこの法律に基づいて、11年9月にdebt limitを$900 bn分引き上げて、12年1月にさら$1.2 trillion分の引き上げを議会に要請した。(参照) この要請も認められて、今の債務上限は$16.394 trillion。で、この上限も来年1月ごろに突破するかもしれないという話もある。(参照)

とまぁ、こんな状態ですが、12年末にはブッシュ減税が期限切れとなって、13年1月からは増税となります。ブッシュ減税って10年にも期限切れになりかけたんだけど、オバマ政権が12月にTax Relief, Unemployment Insurance Reauthorization, and Job Creation Actを成立させて、期限が延長されていたのです。Congressional Budget Officeによると、現行法に基づいて、自動的な予算カットや増税が行われれば、FY2013の財政赤字は$607 bn(GDP比4%)も圧縮されます。経済成長が抑制されて税収が圧縮されるなどの効果を考慮しても、やっぱり$560 bnも財政赤字削減効果がある。(参照)

ただし、これでよかったよかったというわけではなくて、景気が下押しされることへの不安も大きい。これがいわゆるFiscal Cliff問題というやつですね。ウィキペディアによると、バーナンキさんが12年2月の議会証言で初めて使った言葉らしいです。(参照)


へぇ。

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